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市場・価格上級

EPRX需給調整市場 取引規程 2026年7月1日改定案 ― 本則+別冊(二次調整力①・一次調整力・複合約定)を読み解く

電力需給調整力取引所(EPRX)は、需給調整市場の取引規程本則および別冊(二次調整力①・一次調整力・複合約定)について、2026年7月1日改定・同日実施とする改定案(全62ページ)を公表した。取引会員資格・リソース要件・事前審査(実働試験)・入札・約定処理・アセスメント・売買手数料等、蓄電池の市場参加ルールの根幹を定める制度文書である。

このページの要点

  1. 改定対象は取引規程(需給調整市場)本則および別冊(二次調整力①・一次調整力・複合約定)の三連版(全62ページ)。2026年7月1日改定・同日実施である。
  2. 本則は取引会員資格・資産要件・取引資格・リソース等が満たすべき要件・電力制御セキュリティ・禁止行為・売買手数料等を規定し、別冊が各商品の事前審査・入札・約定処理・調整の実施・アセスメントを定める。
  3. リソース要件・実働試験・アセスメント(指令への応動評価)・手数料の改定は蓄電池の市場参加要件・運用ペナルティ・取引コストに直結する。具体的な改定差分は原本の条文対照(備考欄)で確認が必要である。

出典:EPRX 取引規程(需給調整市場)本則および別冊 改定案(2026年5月11日公表・2026年7月1日改定)。

要旨 ― ひと言でいえば

需給調整市場で蓄電池を売り買いするための公式ルールブックの改訂版である。リソースの参加要件・性能試験・入札・約定・ペナルティ(アセスメント)・手数料まで、二次調整力①・一次調整力・複合約定の3商品の取引のやり方を条文で定めた、市場参加の前提となる規程である。

目次

  1. 取引規程の全体構成(本則+別冊)
  2. リソース要件・事前審査(実働試験)・アセスメントの要点
  3. 2026年7月改定が蓄電池の市場参加・運用に与える影響
  4. よくある質問(Q&A)
  5. 編集部の見立て(独自分析)
  6. 出典(一次情報)

需給調整市場 取引規程の全体構成 ― 本則+別冊(二次①・一次・複合約定)

本則が商品横断の共通ルール、別冊が商品ごとの取引実務を定める三連版の構成である。

本改定案は、本則+別冊(二次調整力①・一次調整力・複合約定)の三連版で構成され、章・条数は本則に対応する。2026年7月1日改定・同日実施である。

別冊は各商品(二次調整力①・一次調整力・複合約定)について、本則の章・条数に対応する形で事前審査・取引の実施・入札・約定処理・調整の実施・アセスメントを定める。

リソース要件・事前審査(実働試験)・アセスメントの要点

蓄電池の取引資格は、性能確認と実働試験を通過することが前提となる。

図1:第3章 事前審査の中身 ― 性能確認等・確認項目と提出資料・実働試験の実施方法

蓄電池の需給調整市場参入で関門となる第3章事前審査の性能確認等・提出資料・実働試験の実施方法の図

出典:EPRX『取引規程(需給調整市場)本則および別冊(二次調整力①・一次調整力・複合約定)』2026年7月1日改定案(全62ページ)第3章。

第2章の「リソース等が満たすべき要件」と第3章の事前審査は、蓄電池が各商品の取引資格を得るための技術要件を規定する。事前審査では性能確認等・確認項目・性能データ等の提出資料・実働試験の実施方法が定められており、特に応動速度要件の厳しい一次・二次調整力では、この性能試験が参入の関門となる。

第8章のアセスメントは、指令への応動評価(ペナルティ)の枠組みである。蓄電池の運用制御・SoC管理の設計に直結し、アセスメント未達は収益減に直結する。また第13章の売買手数料は市場参加の取引コストを規定し、別途公表される手数料水準(同月のEPRX手数料関連通知等)と合わせた確認が必要である。

一次資料の記載(要旨)

本則は取引会員資格、リソース等が満たすべき要件、電力制御セキュリティの確認、禁止行為、需給調整市場システムへのデータ登録、調整電力量料金に適用する単価の登録、売買手数料等を規定し、別冊が各商品の事前審査・取引・入札・約定処理・調整・アセスメントを定める。

— EPRX 取引規程(需給調整市場)改定案(要旨)

2026年7月改定が蓄電池の市場参加・運用に与える影響

参加要件・運用フロー・収益計算の前提が更新される。7月1日実施前の対応が必要である。

図2:7月1日実施までの実務チェックリスト3項目(条文対照・要件とフローへの反映・関連通知との整合)

EPRX取引規程2026年7月1日実施までに蓄電池事業者が行う条文対照・要件反映・関連通知整合の図

出典:EPRX 取引規程(需給調整市場)改定案(2026年5月11日公表・2026年7月1日改定)。手数料水準は別途公表の通知等で確認が必要。

需給調整市場(二次調整力①・一次調整力・複合約定)は系統用蓄電池の主要な収益機会であり、取引規程はその根幹ルールである。2026年7月1日改定はリソースの参加資格・性能要件・実働試験・入札/約定・アセスメント・売買手数料の前提条件を更新するため、蓄電池をリソースとして登録・運用する事業者・アグリゲーターは、改定内容を市場参加要件・運用フロー・収益計算に織り込む必要がある。なお、具体的な改定差分(備考欄)の精査は原本(PDF)の条文対照を要する。

実務チェックリスト

  • 2026年7月1日改定の本則・別冊(二次調整力①・一次調整力・複合約定)の改定差分を原本で条文対照し、参加要件・実働試験・アセスメント・手数料の変更点を特定する。
  • 改定内容を市場参加要件・運用フロー・収益計算(手数料含む)に反映し、7月1日実施に向けて対応を完了する。
  • あわせて同月公表のEPRX取引ガイド改定案・手数料関連通知と整合を確認する。

読者別の緊急度

初級(投資家・土地オーナー)2/5

需給調整市場の参加ルール改定の方向性を把握しておくとよい。

中級(建設・メーカー・設計)4/5

リソース要件・実働試験・アセスメントの改定を7月実施前に確認すべき。

上級(事業者・アグリゲーター)5/5

参加要件・手数料・ペナルティに直結する改定であり、7月実施前に必ず押さえるべき。

よくある質問(Q&A)

今回の改定の対象と実施日は?

取引規程(需給調整市場)本則および別冊(二次調整力①・一次調整力・複合約定)の三連版(全62ページ)で、2026年7月1日改定・同日実施です。

本則には何が規定されていますか?

総則のほか、取引会員資格・資産上の要件・欠格事由・加入/脱退手続・取引資格・リソース等が満たすべき要件・電力制御セキュリティの確認・システム売買方式・禁止行為・データ登録・売買手数料等が規定されています。

別冊には何が規定されていますか?

各商品(二次調整力①・一次調整力・複合約定)について、本則の章・条数に対応する形で事前審査・取引の実施・入札・約定処理・調整の実施・アセスメントを定めています。

事前審査(実働試験)とは何ですか?

第3章に定める性能確認等の手続で、確認項目・性能データ等の提出資料・実働試験の実施方法が規定されています。蓄電池が各商品の取引資格を得るための技術要件です。

アセスメントとは何ですか?

第8章に定める指令への応動評価(ペナルティ)の枠組みです。蓄電池の運用制御・SoC管理の設計に直結します。

改定の具体的な差分はどこで確認できますか?

具体的な改定差分(備考欄)の精査は原本(PDF)の条文対照が必要です。一次資料参照。

編集部の見立て(独自分析)

独自分析

  • 第13章売買手数料の改定は市場参加の取引コストに直結し、別途公表される手数料水準と合わせた確認が必要である。
  • 第3章事前審査の性能確認・実働試験は、応動速度要件の厳しい商品の取引資格を得るための技術関門である。
  • 第8章アセスメントは指令応動の評価(ペナルティ)枠組みで、蓄電池の運用制御・SoC管理の設計に直結する。

※本ブロックは一次資料の事実に基づく編集部の見立てであり、確定情報ではありません(2026年7月時点)。

この記事のまとめ

EPRXは需給調整市場の取引規程本則および別冊(二次調整力①・一次調整力・複合約定)の改定案(全62ページ)を公表した。2026年7月1日改定・同日実施で、取引会員資格・リソース要件・事前審査(実働試験)・入札・約定処理・アセスメント・売買手数料等を商品横断で定める。蓄電池をリソースとして参加する事業者は、原本の条文対照で改定差分を特定し、7月1日実施前に市場参加要件・運用フロー・収益計算への反映を完了する必要がある。

編集体制

執筆

BESSNEWS編集部

系統用蓄電池の制度・市場・ファイナンスを一次資料に基づき解説する専門編集チーム。

監修

BESS NEWS編集長

系統用蓄電池の制度・系統運用を専門とする社内専門家。本記事の制度記述・数値を確認。

出典(一次情報)

  1. 一般社団法人電力需給調整力取引所(EPRX)『取引規程(需給調整市場)本則および別冊(二次調整力①・一次調整力・複合約定)』2026年7月1日改定案(2026年5月11日公表・全62ページ)
    https://www.eprx.or.jp/
  2. 保存済み一次資料PDF:02.04_蓄電池情報/01_市場制度(OCCTO・EPRX・JEPX)/EPRX/(2026-05-11 取引規程改定案)

本記事は2026年5月11日公表の一次資料のみに基づいています(対象日より後の情報は含みません)。制度内容は今後の審議等で変更される可能性があります。

出典: BESS media(株式会社エコ革)
https://bessnews.jp/market/proffessional/4615303001002/

本記事は BESS media の転載条件(出典明記のうえ全文転載可)にもとづき転載しています。 記事内容の著作権は転載元に帰属します。

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