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系統用蓄電池の本申込みは「発電側・需要側の両方の契約受付」が要件に ― 系統アクセスの手引 2026年6月改定

電力広域的運営推進機関(OCCTO)系統計画部は、系統連系希望者向けの手引『発電設備等に関する系統アクセスの流れ』を2026年6月に改定した。第9回次世代電力系統ワーキンググループでの整理に基づき、系統用蓄電池の契約申込みの受付条件として発電側および需要側の両方の契約受付を要件化。充電時(順潮流側)を考慮した接続検討と、申込書への充電電力記載も明記された。

このページの要点

  1. OCCTO系統計画部が、系統連系希望者向けの手引『発電設備等に関する系統アクセスの流れ』を2026年6月に改定した(全58ページ)。
  2. 第9回次世代電力系統WGでの整理に基づき、系統用蓄電池の契約申込みの受付条件として発電側および需要側の両方の契約受付を要件とすることが追加された。
  3. 系統用蓄電設備は充電時(順潮流側)も考慮した接続検討が必要で、充電電力(順潮流側)等を申込書に記載する。申込内容の変更時は再度の接続検討が必要になり得る。

出典:OCCTO『発電設備等に関する系統アクセスの流れ』2026年6月改定版。

要旨 ― ひと言でいえば

系統につなぐまでの手続きの公式ガイドブックが更新され、蓄電池は電気を出す側(発電)と受け入れる側(需要)の両方の接続契約の受付が揃わなければ本申込みできない、というルールが明文化された。

目次

  1. 系統アクセスの流れと2026年6月改定のポイント
  2. 系統用蓄電池の契約申込み受付条件(発電側・需要側両方)
  3. 充電時(順潮流)を考慮した接続検討と申込実務
  4. よくある質問(Q&A)
  5. 編集部の見立て(独自分析)
  6. 出典(一次情報)

系統アクセスの流れと2026年6月改定のポイント

手引は系統連系の全工程を俯瞰する「公式ガイドブック」。今回の改定の主眼は系統用蓄電池の受付条件の追加にある。

図1:系統アクセスの流れ(事前相談〜連系)と2026年6月改定の箇所

系統アクセスの流れのうち契約申込みの受付条件が2026年6月改定で変わった箇所を示す図

出典:OCCTO『発電設備等に関する系統アクセスの流れ』2026年6月改定版(全58ページ)。

図1:系統アクセスの流れ(事前相談〜連系)と2026年6月改定の箇所

系統アクセスの流れのうち契約申込みの受付条件が2026年6月改定で変わった箇所を示す図

出典:OCCTO『発電設備等に関する系統アクセスの流れ』2026年6月改定版(全58ページ)。

『発電設備等に関する系統アクセスの流れ』は、OCCTO系統計画部が公表する系統連系希望者向けの手引(全58ページ)である。2023年4月以降のノンファーム型接続を前提とした系統アクセスの流れ(事前相談→接続検討→契約申込み→連系承諾→工事費負担金契約締結→連系等)と、電源接続案件一括検討プロセスのイメージを、業務規程・送配電等業務指針・一括検討の手続等の規定に沿って解説する。詳細ルールはこれらの規程類に規定されており、本手引は理解促進が主目的の資料である。

改定履歴では、2024年8月の『事前相談および要否確認の広域受付廃止』に続く更新として位置づけられ、語句の軽微修正は都度実施とされている。

系統用蓄電池の契約申込み受付条件(発電側・需要側両方)

片側の契約受付だけを先行して確保しても、本申込みの受付条件は満たせない。

図2:系統用蓄電池の契約申込み受付条件=発電側・需要側の両方の契約受付

系統用蓄電池の本申込みは発電側と需要側の両方の契約受付が受付条件であることを示す図

出典:OCCTO『発電設備等に関する系統アクセスの流れ』2026年6月改定版(改定履歴/14ページ〜)。

図2:系統用蓄電池の契約申込み受付条件=発電側・需要側の両方の契約受付

系統用蓄電池の本申込みは発電側と需要側の両方の契約受付が受付条件であることを示す図

出典:OCCTO『発電設備等に関する系統アクセスの流れ』2026年6月改定版(改定履歴/14ページ〜)。

今回の改定の主眼は、第9回次世代電力系統ワーキンググループでの整理に基づき、系統用蓄電池に係る契約申込みの受付条件として、発電側および需要側の両方の契約受付を要件としたこと等の追加である。手引本体には『系統用蓄電池の契約申込みの受付条件について』の独立した章が14ページ以降に設けられている。

発電側の契約受付

蓄電池が放電(逆潮流)する側としての接続契約の受付。

需要側の契約受付

蓄電池が充電(順潮流)する側としての接続契約の受付。

この両方の契約受付が揃うことが、系統用蓄電池の契約申込み(本申込み)の受付条件となる。

一次資料の記載(要旨)

今回の改定の主眼は、第9回次世代電力系統ワーキンググループでの整理に基づき、系統用蓄電池に係る契約申込みの受付条件として、発電側および需要側の両方の契約受付を要件としたこと等の追加である(改定履歴に明記)。本体には『系統用蓄電池の契約申込みの受付条件について』の独立した章(14ページ〜)が設けられている。

— OCCTO『発電設備等に関する系統アクセスの流れ』2026年6月改定版

充電時(順潮流)を考慮した接続検討と申込実務

充電電力の設計値を確定してから申し込む。変更すれば再度の接続検討リスクがある。

接続検討においては、系統用蓄電設備は充電時(順潮流側)も考慮した検討を行うため、充電電力(順潮流側)等も申込書に記載することが求められる。申込内容が変更となる場合は再度の接続検討が必要になり得るとされており、充電電力の設計値を確定したうえで申し込むことが、連系遅延の回避に直結する。

系統用蓄電池の系統連系を計画する事業者にとって、本申込みの受付要件が「発電側・需要側の両方の契約受付」に明確化されたことは、申込手続の前提条件が一段厳格化したことを意味する。用地・連系点設計や申込スケジュールに直接影響するため、系統アクセスの実務フローを正確に押さえておきたい。

  • 系統用蓄電池の連系を計画する事業者は、契約申込み前に発電側・需要側の両方の契約受付要件を満たす段取りを設計する。
  • 接続検討の申込書に充電電力(順潮流側)等を正確に記載し、設計変更による再接続検討リスクを最小化する。
  • 業務規程・送配電等業務指針・一括検討の手続等の最新版と本手引を併読し、自社案件のプロセス前提条件を確認する。

読者別の緊急度

初級(投資家・土地オーナー)2/5

蓄電池の連系手続が厳格化している方向性を把握しておけばよい。

中級(建設・メーカー・設計)4/5

申込要件と充電電力記載を今週中に確認し、設計に反映すべき。

上級(事業者・アグリゲーター)4/5

本申込み要件を直ちに押さえ、申込段取りを再設計すべき。

よくある質問(Q&A)

『発電設備等に関する系統アクセスの流れ』とはどのような資料ですか?

OCCTO系統計画部が公表する系統連系希望者向けの手引(全58ページ)です。ノンファーム型接続を前提とした系統アクセスの流れと電源接続案件一括検討プロセスのイメージを、業務規程・送配電等業務指針・一括検討の手続等の規定に沿って解説する、理解促進が主目的の資料です。

2026年6月改定の主なポイントは何ですか?

第9回次世代電力系統ワーキンググループでの整理に基づき、系統用蓄電池の契約申込みの受付条件として、発電側および需要側の両方の契約受付を要件としたこと等の追加です。『系統用蓄電池の契約申込みの受付条件について』の独立した章が14ページ以降に設けられています。

系統用蓄電池は片側の契約受付だけで契約申込みできますか?

本手引では、系統用蓄電池の契約申込みの受付条件として発電側および需要側の両方の契約受付が要件とされています。放電(発電側)と充電(需要側)の両方の契約受付を揃えることが本申込みの前提条件になります。

接続検討で充電時の情報は必要ですか?

必要です。系統用蓄電設備は充電時(順潮流側)も考慮した接続検討を行うため、充電電力(順潮流側)等も申込書に記載することが求められます。申込内容が変更となる場合は、再度の接続検討が必要になり得るとされています。

今回の改定以前にはどのような更新がありましたか?

改定履歴では、2024年8月の『事前相談および要否確認の広域受付廃止』に続く更新として位置づけられています。語句の軽微修正は都度実施とされています。

手続の詳細なルールはどこで確認できますか?

詳細は業務規程・送配電等業務指針・一括検討の手続等に規定されており、本手引はその理解促進が主目的です。自社案件のプロセス前提条件は、これらの最新版と本手引を併読して確認することが推奨されます。

編集部の見立て(独自分析)

独自分析

  • 系統用蓄電池は逆潮(放電)だけでなく順潮流(充電)も系統に影響するため、充電電力を含めた接続検討が必須であり、申込書記載の精度が再検討リスクを左右する。
  • 発電側・需要側の両方の契約受付を要件としたことは、蓄電池を発電・需要の両面から評価する系統運用思想の反映であり、片側のみの先行確保では本申込みが進まない。
  • 本手引は業務規程・送配電等業務指針の補助資料だが、改定履歴が制度変更の時系列を端的に示すため、系統アクセス制度の動向把握の起点として有用である。

※本ブロックは一次資料の事実に基づく編集部の見立てであり、確定情報ではありません(2026年7月時点)。

この記事のまとめ

OCCTO系統計画部は、系統連系希望者向けの手引『発電設備等に関する系統アクセスの流れ』を2026年6月に改定し、第9回次世代電力系統WGの整理に基づき、系統用蓄電池の契約申込みの受付条件として発電側・需要側の両方の契約受付を要件化した。接続検討では充電時(順潮流側)も考慮するため充電電力等を申込書に記載する必要があり、申込内容の変更時は再度の接続検討が必要になり得る。これから連系を進める蓄電池事業者は、両側の契約受付を揃える段取りと充電電力の設計確定を、申込スケジュールの前提に組み込む必要がある。

編集体制

執筆

BESSNEWS編集部

系統用蓄電池の制度・市場・ファイナンスを一次資料に基づき解説する専門編集チーム。

監修

BESS NEWS編集長

系統用蓄電池の制度・系統運用を専門とする社内専門家。本記事の制度記述・数値を確認。

出典(一次情報)

  1. 電力広域的運営推進機関(系統計画部)『発電設備等に関する系統アクセスの流れ』2026年6月改定版(全58ページ)
    https://www.occto.or.jp/grid/business/setsuzoku.html(OCCTO 系統アクセス業務)
  2. 保存済み一次資料PDF:02.04_蓄電池情報/01_市場制度(OCCTO・EPRX・JEPX)/OCCTO/20260601_OCCTO_「発電設備等に関する系統アクセスの流れ」(1692KB).pdf

本記事は2026年6月1日時点の一次資料のみに基づいています(対象日より後の情報は含みません)。手引の内容は今後の改定で変更される可能性があります。

出典: BESS media(株式会社エコ革)
https://bessnews.jp/institutional/proffessional/4617403102001/

本記事は BESS media の転載条件(出典明記のうえ全文転載可)にもとづき転載しています。 記事内容の著作権は転載元に帰属します。

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