大胆な投資促進税制の確認申請受付開始 ― 低圧系統用蓄電池と「対象設備5億円以上」の要件
2026年7月31日、経済産業省は「大胆な投資促進税制(特定生産性向上設備等投資促進税制)」について、投資計画の確認申請受付を開始した。低圧の系統用蓄電池を複数導入し、取得価額の合計を5億円以上にすれば、即時償却を利用できるのか。結論からいえば、制度上の5億円は「投資計画に記載する対象設備の取得価額合計」を指す。ただし、複数地点の低圧蓄電池を一つの投資計画にまとめられる条件については、公表済みの一次情報に具体的な回答がない。
このページの要点
- 経済産業省が2026年7月31日、大胆な投資促進税制(特定生産性向上設備等投資促進税制)の投資計画の確認申請受付を全国9つの経済産業局で開始した。始まったのは税務署への申告ではなく、産業競争力強化法に基づく投資計画の確認申請である。
- 中小企業者等の金額要件は、投資計画に記載する対象設備の取得価額合計が5億円以上(中小企業者等に該当しない事業者は原則35億円以上)。あわせて確認を受けた日から5年以内の取得・事業供用と、年平均の投資利益率15%以上が求められる。
- 措置は即時償却または取得価額の7%の税額控除(建物・建物附属設備・構築物は4%)の選択制で、税額控除は原則として調整前法人税額の20%が上限。低圧という電圧区分だけで対象外になる制度ではないが、複数地点の低圧蓄電池を一つの投資計画にまとめられる条件は公表されていない。
出典:経済産業省「大胆な投資促進税制の申請受付開始について」(2026年7月31日)、同制度・申請ページ、国税庁・財務省の公表資料。
低圧の系統用蓄電池でも、電圧区分だけを理由に対象外になる制度ではない。ただし5億円は「案件総額」ではなく投資計画に記載する対象設備の取得価額合計であり、複数地点を一つの計画にまとめられる条件は一次情報に示されていない。最初に確認すべきなのは電圧区分ではなく、対象設備額と投資計画としての説明可能性である。
目次
- 7月31日、「大胆な投資促進税制」の確認申請受付が開始
- 低圧系統用蓄電池も対象になるのか
- 低圧蓄電池を複数導入して5億円以上にできるのか
- 5億円に含まれる費用をどう確認するか
- 申請から即時償却までの流れ
- まとめ:低圧蓄電池で制度を使うための確認事項
- よくある質問(Q&A)
- 編集部の見立て(独自分析)
- 出典(一次情報)
1.7月31日、「大胆な投資促進税制」の確認申請受付が開始
始まったのは税務申告ではなく、産業競争力強化法に基づく投資計画の確認申請である。
本記事では、2026年7月31日時点で公表されている経済産業省、財務省、国税庁の一次情報に限定し、制度の仕組みと低圧系統用蓄電池で確認すべき点を整理する。個別案件の適用可否については、所管の経済産業局および税務の専門家への確認が必要となる。
1-1.中小企業者等が最大5年間で総額5億円以上を投資する制度
大胆な投資促進税制は、一定の規模と収益性を満たす国内設備投資について、即時償却または税額控除を認める制度だ。中小企業者等の場合、投資計画に記載する対象設備の取得価額合計が5億円以上であることが金額要件となる。中小企業者等に該当しない事業者は、原則として35億円以上が基準となる。
また、対象設備は経済産業大臣の確認を受けた日から5年以内に取得し、国内で事業の用に供する必要がある。正確には「5年間の事業費が合計5億円になればよい」という制度ではない。
金額の要件
投資計画に記載する対象設備の取得価額が5億円以上(中小企業者等)。
時期の要件
確認後5年以内に対象設備を取得・事業供用する。
この二つを分けて考える必要がある。
1-2.投資利益率15%以上などが要件
金額だけでなく、投資計画における年平均の投資利益率が15%以上になると見込まれることも要件となる。ここでいう投資利益率は、蓄電池販売資料に記載された表面利回りや、一般的な内部収益率(IRR)と同じとは限らない。制度所定の計算方法に基づいて確認する必要がある。
そのため、「蓄電池事業の想定利回りが15%を超えている」というだけでは、税制上の15%要件を満たしたとは判断できない。
1-3.即時償却または税額控除を選択できる
確認を受けた投資計画に基づいて対象設備を取得・事業供用した場合、原則として次のいずれかを選択できる。
選択肢A
即時償却
選択肢B
取得価額の7%の税額控除(建物、建物附属設備、構築物は取得価額の4%の税額控除)
税額控除は、原則として調整前法人税額の20%が上限となる。
※ 即時償却は、設備代が国から戻ってくる制度ではない。対象設備の取得価額を早期に減価償却費として計上できる仕組みであり、補助金や返金とは異なる。
図1:制度の主な要件と措置(中小企業者等の場合)
| 項目 | 公表されている内容 |
|---|---|
| 対象設備の取得価額合計 | 5億円以上(中小企業者等に該当しない事業者は原則35億円以上) |
| 取得・事業供用の期限 | 経済産業大臣の確認を受けた日から5年以内に取得し、国内で事業の用に供する |
| 収益性の要件 | 投資計画における年平均の投資利益率が15%以上になると見込まれること |
| 税制措置 | 即時償却 または 取得価額の7%の税額控除(建物、建物附属設備、構築物は4%) |
| 税額控除の上限 | 原則として調整前法人税額の20% |
出典:経済産業省「大胆な投資促進税制」制度・申請ページ、国税庁「特定生産性向上設備等投資促進税制の創設」、財務省「令和8年度税制改正の大綱の概要」(2026年7月31日時点の公表内容)。
1-4.始まったのは税務申告ではなく、投資計画の確認申請
2026年7月31日に始まったのは、税務署への即時償却の申請ではない。経済産業省が開始したのは、産業競争力強化法に基づく「特定生産性向上設備等投資計画」の正式な確認申請受付だ。
事前相談だけが始まったわけでもない。事前相談の窓口は用意されているが、7月31日の発表は全国9つの経済産業局で正式な確認申請の受付を開始したという内容である。
※ なお、制度上の用語は「許可」ではなく「確認」となる。
2.低圧系統用蓄電池も対象になるのか
電圧区分による除外規定は見当たらないが、対象になると明記した一次情報も確認できない。
2-1.低圧・高圧だけで対象外になる制度ではない
公表されている一次情報には、低圧、高圧、特別高圧といった電圧区分を理由に対象外とする記載はない。そのため、低圧であることだけを理由に対象外になる制度とは読み取れない。
一方で、「低圧系統用蓄電池は対象になる」と明記した一次情報も、現時点では確認できない。低圧系統用蓄電池が対象になるかは、設備の資産区分、投資計画上の必要性、取得価額、収益性、取得時期などに基づいて個別に確認される。
2-2.新品・国内使用・自社事業用が基本
国税庁の資料では、対象となる取得について、製作または建設後に事業の用に供されたことのない設備の取得とされている。主な確認事項は次のとおりだ。
- 原則として未使用の設備であること
- 確認後に取得・製作・建設すること
- 国内にある申請者の事業の用に供すること
- 貸付けの用に供する設備ではないこと
- 資産区分ごとの最低取得価額を満たすこと
したがって、中古蓄電池や、他社に貸し付けることを目的とした設備については注意が必要となる。
2-3.所有者と運用会社が異なる場合は契約関係を確認する
系統用蓄電池では、設備所有者、アグリゲーター、運用会社、土地所有者などが異なる場合がある。外部事業者が遠隔制御や市場取引を担当することだけで、直ちに対象外になるとはいえない。
ただし、設備所有者が自ら蓄電事業を行っているのか、設備を運用会社へ貸し付けているのかは、契約内容によって判断が分かれる。特に確認したいのは、次の点だ。
収益とリスク
市場収益が誰に帰属するか。電力価格や故障などの事業リスクを誰が負うか。
対価と費用負担
運用会社への報酬が業務委託料か、設備利用料か。修繕費や維持管理費を誰が負担するか。
貸付けと業務委託の具体的な判断基準は、公表済みの一次情報には示されていない。所有者と運用会社が異なる案件は、契約締結前に確認する必要がある。
— 2026年7月31日時点3.低圧蓄電池を複数導入して5億円以上にできるのか
5億円は1台あたりの価格ではない。ただし、複数案件を単純に合計できるとも断定できない。
3-1.5億円は投資計画期間中の対象設備の取得価額合計
中小企業者等に求められる5億円は、1台または1案件の価格ではない。一次情報では、投資計画に記載された生産等設備を構成する機械装置などの「取得価額の合計額」が5億円以上であることとされている。
したがって、低圧蓄電池1台の価格が5億円以上である必要はない。ただし、投資計画に記載されていない費用や、対象資産に該当しない費用まで含めて5億円とすることはできない。
3-2.複数案件を単純に合計すればよいわけではない
制度上、5億円は投資計画に記載する対象設備の取得価額合計で判定される。しかし、複数の都道府県、複数の接続地点、複数の系統連系IDに分かれた低圧蓄電池を、一つの投資計画にまとめられる条件は公表されていない。
そのため、「低圧蓄電池10案件の金額を足せば5億円になるので対象」とは、現時点では断定できない。少なくとも、次の点を一つの投資計画として説明できるようにしておく必要がある。
- 投資の目的
- 導入する設備の内容
- 事業全体の収益計画
- 設備を段階的に導入する理由
- 各設備と投資計画との関係
※ 複数地点をまとめられる具体的な条件については、一次情報が公表され次第追記する。
3-3.最大5年間の導入台数・取得時期・運転開始時期を整理する
複数の低圧蓄電池を段階的に導入する場合は、少なくとも次の情報を設備ごとに整理したい。
設備の基本情報
設置場所/導入台数/系統連系ID
時期と金額
設備の取得予定日/事業供用・運転開始予定日/対象設備の取得価額/投資利益率に反映する収益と費用
制度上重要なのは、契約日や支払日だけではない。確認後5年以内に設備を取得し、実際に事業の用に供することが求められる。また、各年度に供用した設備への税制適用と、投資計画全体の5億円基準を分けて管理する必要がある。
4.5億円に含まれる費用をどう確認するか
案件総額と対象設備額は同じとは限らない。見積書は設備別・費目別に分けて確認する。
4-1.蓄電池、PCS、変圧器、受変電設備
低圧系統用蓄電池の見積書では、蓄電池本体、PCS、変圧器、受変電設備、EMSや監視装置、通信設備などが一式で記載されることがある。税制上の対象資産としては、機械装置、工具、器具備品、建物、建物附属設備、構築物、一定のソフトウエアが示されている。
ただし、蓄電池、PCS、変圧器などをどの資産区分に分類するかについて、系統用蓄電池に特化した一次情報は公表されていない。「蓄電所一式」の金額だけで判断せず、設備別に取得価額と資産区分を整理する必要がある。
4-2.基礎、電気工事、防音壁などの工事費
蓄電所の建設では、設備本体以外に、基礎・杭工事、地盤改良、電気工事、据付工事、防音壁、フェンス、消防設備、監視カメラなどの費用が発生する。これらの費用は、対象設備の取得価額に含まれる場合と、別の資産や費用として処理される場合がある。
公表済みの一次情報には、低圧蓄電池案件の基礎、電気工事、防音壁などを一律に対象額へ算入できるとの回答はない。そのため、工事費は設備本体と分け、どの資産の取得価額になるのかを確認することが重要となる。
— 2026年7月31日時点4-3.土地、系統権利、申請費などは区分して確認する
公表資料で対象資産として列挙されているものに、土地は含まれていない。また、系統連系IDや系統権利の代金、営業権、のれんなども、対象資産としては列挙されていない。
一方、申請費、設計費、輸送費、試験調整費、系統連系工事費などが、税務上どの資産の取得価額に含まれるかは、費用の内容によって異なる。見積書では、少なくとも次のように分けて確認したい。
- 設備本体
- 設備の取得に付随する工事・費用
- 土地・賃借権
- 系統権利・営業権
- 申請・コンサルティング費用
- 金融費用・運転資金
- O&Mなどの運用費用
4-4.案件総額5億円と対象設備額5億円は同じとは限らない
案件総額
金融機関への説明資料や販売資料に記載された金額。土地代、権利代、開発費、金融費用、運転資金などが含まれている場合がある。
税制の5億円基準
投資計画に記載する対象設備の取得価額合計で判定される。
したがって、案件総額が5億円を超えていても、対象設備の取得価額だけを集計すると5億円未満になる可能性がある。税制メリットを計算する前に、対象設備額が5億円以上になるかを確認することが重要だ。
5.申請から即時償却までの流れ
経済産業局への確認申請と、税務署への確定申告は別の手続きである。
5-1.事前相談・投資計画作成
最初に、申請者が中小企業者等に該当するか、対象設備額が5億円以上になるか、年平均の投資利益率15%以上を満たすかを確認する。そのうえで、設備の取得時期、供用時期、資金調達、収益計画などを投資計画として整理する。
複数の低圧蓄電池をまとめる場合や、設備所有者と運用会社が異なる場合は、正式申請前に経済産業局へ相談することが現実的だ。
5-2.経済産業局への確認申請
投資計画は、申請者の所在地などに応じた経済産業局へ提出する。2026年7月31日から、全国9つの経済産業局で正式な確認申請の受付が開始されている。申請書や変更確認申請書などは、経済産業省の制度ページで公表されている。
5-3.確認後に設備を取得・事業供用
対象設備は、投資計画の確認を受けた後に取得し、確認日から5年以内に国内で事業の用に供する必要がある。確認を受けただけでは、即時償却や税額控除は適用されない。設備の取得と事業供用を完了し、確認済みの投資計画と実際の設備内容が一致していることが前提となる。
5-4.確定申告で即時償却または税額控除を適用
税制措置は、対象設備を実際に事業の用に供した日を含む事業年度の確定申告で適用する。その際、即時償却または税額控除のいずれかを選択し、必要な明細書などを確定申告書に添付する。経済産業局への確認申請と、税務署への確定申告は別の手続きである。
5-5.確認前の契約・発注・着手金は事前確認する
一次情報で明確に示されているのは、経済産業大臣の確認後に対象設備を取得し、事業の用に供するという点だ。
確認前の契約、発注、着手金の支払いが一律に禁止されるのか、どの時点で税務上の「取得」に当たるのかについては、公表済みの一次情報に具体的な回答がない。契約日、発注日、製造開始日、出荷日、搬入日、検収日、引渡日、代金支払日などのうち、どの時点が取得日になるかは契約条件によっても異なる。
— 2026年7月31日時点確認前の契約・発注・着手金については「問題ない」と判断せず、実行前に経済産業局と税務の専門家へ確認したい。具体的な取扱いが一次情報で明らかになり次第、本記事に追記する。
6.まとめ:低圧蓄電池で制度を使うための確認事項
低圧系統用蓄電池で大胆な投資促進税制を検討する場合は、次の順番で確認する必要がある。
- 中小企業者等に該当するか
- 対象設備額だけで5億円以上になるか
- 年平均の投資利益率15%以上を満たすか
- 最大5年間の投資計画として説明できるか
- 契約や発注より前に必要な確認を受けているか
低圧という電圧区分だけで対象外になる制度ではない。ただし、低圧蓄電池を複数導入すれば自動的に5億円基準を満たすわけでもない。最初に確認すべきなのは、電圧区分ではなく、投資計画に記載できる対象設備の取得価額と、複数設備を一つの計画として説明できるかどうかである。
読者別の緊急度
案件総額と対象設備額の違いを理解する材料として押さえておきたい。
見積書を設備別・費目別に分けて示せるかが問われる。
確認前の契約・発注の扱いと、所有者と運用会社の契約関係を実行前に確認したい。
よくある質問(Q&A)
Q1.5億円で確認を受けた後、途中で1億円を追加して6億円にできますか経済産業省は、確認済みの投資計画を変更するための「変更確認申請書」を公表している。ただし、「5億円から6億円への増額が認められるか」「どの時点まで追加できるか」「追加設備の取得前に変更確認が必要か」という具体的な回答は、公表済みの一次情報にはない。したがって、現時点では「変更確認申請があるため増額できる」とは断定できない。本件は、一次情報で具体的な取扱いが明らかになり次第追記する。
Q2.6億円で確認を受けた計画を5億円に減額できますか中小企業者等の金額基準が5億円以上であることと、計画変更の手続きが設けられていることは公表されている。しかし、「6億円から5億円への減額が認められるか」「減額後の計画をどのように再確認するか」という具体的な回答はない。また、すでに取得・供用した設備や、適用済みの即時償却への影響も公表済みの一次情報では確認できない。本件も、具体的な取扱いが明らかになり次第追記する。
Q3.変更後の対象設備額が5億円未満になった場合はどうなりますか変更後の取得価額合計が5億円未満になれば、中小企業者等に求められる公表済みの金額基準を満たさない。ただし、すでに取得・供用した設備や、過年度に適用した税制措置がどのように扱われるかについては、一次情報に具体的な回答がない。確認取消しや税務上の取戻しがあると断定せず、一次情報の公表後に追記する。
Q4.複数の低圧系統用蓄電池を合計して5億円以上にできますか一次情報で確認できるのは、5億円が投資計画に記載する対象設備の取得価額合計であるという点までだ。複数地点、複数都道府県、複数の系統連系IDを一つの投資計画にまとめられる具体的な条件は、公表されていない。そのため、現時点では「複数案件を合計できる」と断定できない。取扱いが明らかになり次第追記する。
Q5.7月31日に始まったのは事前相談ですか事前相談だけではない。経済産業省は、2026年7月31日から特定生産性向上設備等投資計画の正式な「確認申請」の受付を開始したと発表している。事前相談と正式な確認申請は、分けて理解する必要がある。
編集部の見立て(独自分析)
独自分析
- 一次情報に電圧区分による除外規定は見当たらない一方、低圧系統用蓄電池を対象と明記した記載も確認できない。「低圧だから使えない」も「低圧でも使える」も、いま断定できる材料はないという位置づけで読むのが安全側である。
- 実務上のボトルネックは金額そのものより「複数地点を一つの投資計画として説明できるか」にある。投資の目的、設備の内容、事業全体の収益計画、段階導入の理由、各設備と投資計画の関係を、申請前に文書化しておく価値は高い。
- 案件総額と対象設備額の混同は、税制メリットの試算そのものを崩す。見積書の分解(設備本体/付随工事/土地・権利/申請費/金融費用)を先に済ませてから、5億円要件と投資利益率15%の判定に進む順序が現実的である。
※本ブロックは公表済み一次情報の事実に基づく編集部の見立てであり、確定情報ではありません(2026年7月31日時点)。個別案件の適用可否は、所管の経済産業局および税務の専門家にご確認ください。
この記事のまとめ
2026年7月31日、経済産業省は大胆な投資促進税制(特定生産性向上設備等投資促進税制)について、産業競争力強化法に基づく特定生産性向上設備等投資計画の正式な確認申請受付を、全国9つの経済産業局で開始した。中小企業者等の金額要件は投資計画に記載する対象設備の取得価額合計5億円以上(中小企業者等以外は原則35億円以上)で、確認を受けた日から5年以内に取得・国内での事業供用を行い、年平均の投資利益率15%以上が見込まれることも要件となる。措置は即時償却または取得価額の7%(建物、建物附属設備、構築物は4%)の税額控除の選択制で、税額控除は原則として調整前法人税額の20%が上限。低圧という電圧区分だけを理由に対象外になる制度ではないが、複数地点の低圧蓄電池を一つの投資計画にまとめられる条件、貸付けと業務委託の判断基準、確認前の契約・発注・着手金の扱いについては、公表済みの一次情報に具体的な回答がない。案件総額ではなく対象設備の取得価額合計で5億円を判定する点を含め、実行前に経済産業局および税務の専門家へ確認する必要がある。
編集体制
執筆
BESSNEWS編集部
系統用蓄電池の制度・市場・ファイナンスを一次資料に基づき解説する専門編集チーム。
監修
BESS NEWS編集長
系統用蓄電池の制度・系統運用を専門とする社内専門家。本記事の制度記述・数値を確認。
出典(一次情報)
- 経済産業省「大胆な投資促進税制の申請受付開始について」
https://www.meti.go.jp/press/2026/07/20260731004.html - 経済産業省「大胆な投資促進税制」制度・申請ページ
https://www.meti.go.jp/policy/economy/kyosoryoku_kyoka/henkashien/daitanzeisei/daitan.html - 国税庁「特定生産性向上設備等投資促進税制の創設」
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/hojin/kaisei_gaiyo2026/pdf/D.pdf - 財務省「令和8年度税制改正の大綱の概要」
https://www.mof.go.jp/tax_policy/tax_reform/outline/fy2026/08taikou_gaiyou.htm
本記事は2026年7月31日時点の公表済み一次情報に基づいています。一次情報に具体的な回答がない事項については推測で結論を出さず、今後、公式Q&Aや運用資料が公表され次第追記します。個別案件の適用可否については、所管の経済産業局および税務の専門家への確認が必要となります。
出典: BESS media(株式会社エコ革)
https://bessnews.jp/institutional/proffessional/4623403102001/
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