応札は2027年1月19日から——長期脱炭素電源オークション第4回の日程が確定した
電力広域的運営推進機関(OCCTO)は2026年9月1日、第76回 容量市場の在り方等に関する検討会を開催しました(13:30〜15:30・Web開催)。資料の掲載開始は2026年8月26日です。
提出された資料4「長期脱炭素電源オークション募集要綱(応札年度2026年度)に関する意見募集の結果について」で、第4回募集の全日程が確定しました。
応札受付は2027年1月19日から26日です。ただし、事業者にとっての実務の起点はそこではありません。登録手続は10月中旬から始まります。
応札日ではなく、10月の登録日から逆算しなければ間に合わない。
- 第4回の日程が確定した。制度詳細説明会9月17日、事業者情報の登録10月13〜16日、電源等情報の登録10月19〜23日、期待容量の登録12月9〜15日、応札受付2027年1月19〜26日、約定処理・監視期間は3か月程度。
- 募集要綱と容量確保契約約款は「9月初旬頃」に公表予定。意見募集では25者から83件が提出され、明確化を要望する意見4件と制度設計に影響する意見5件が反映される。
- 関門は10月の登録3段階。受付の窓は4〜7日間しかなく、この時点で案件仕様が固まっていなければ登録自体ができない。
1. 確定した6つの日付
要点まとめ 応札日より先に10月の登録が来る
第4回募集の日程が、説明会から約定結果までひととおり確定しました。
| 手続 | 日程 | 窓の長さ |
|---|---|---|
| 制度詳細説明会 | 2026年9月17日 | 1日 |
| 事業者情報の登録 | 2026年10月13日〜16日 | 4日間 |
| 電源等情報の登録 | 2026年10月19日〜23日 | 5日間 |
| 期待容量の登録 | 2026年12月9日〜15日 | 7日間 |
| 応札受付 | 2027年1月19日〜26日 | 8日間 |
| 約定処理・監視期間 | 応札受付終了後 3か月程度 | — |
これに先立ち、募集要綱と容量確保契約約款が「9月初旬頃」に公表される予定とされています。
日程表として眺めると応札受付(2027年1月19〜26日)が目を引きます。ただし事業者の作業量が集中するのは10月です。応札日はその日に入札を出すだけの日であり、そこに至る資格づくりは前倒しで終わっていなければなりません。
2. 10月の登録3段階が実務の関門
要点まとめ 窓は4〜7日間、1つ逃せば応札不可
登録は3回に分かれ、それぞれ4〜7日間しか受け付けません。1つ逃せば応札できません。
登録は3段階に分かれています。事業者情報の登録(10月13日〜16日)、電源等情報の登録(10月19日〜23日)、期待容量の登録(12月9日〜15日)です。
窓はそれぞれ4日間・5日間・7日間です。数か月にわたって受け付けるのではなく、決められた数日のあいだにしか手続ができません。
最も重いのは電源等情報の登録
3段階のうち実務が重いのは、10月19日から23日の電源等情報の登録です。電源の仕様を登録するため、その時点で少なくとも次の3点が固まっている必要があります。
- どのセル(電池セル)を使うのか
- 送電端設備容量が3万kW以上あるか
- 1日1回以上・連続6時間以上のデュレーションを確保できるか
いずれも募集上限40万kW・優先約定の枠組みとあわせて、同じ第76回検討会の関連資料で扱われている論点です。仕様の決定にはセルの調達先との調整が要るため、9月中に案件仕様を確定して10月の登録に間に合わせるという逆算になります。
資料4は確定スケジュールとして、事業者情報の登録を2026年10月13日〜16日、電源等情報の登録を10月19日〜23日、期待容量の登録を12月9日〜15日と示している。
3段階のいずれも4〜7日間の短い受付期間です。加えて事業者情報の登録から電源等情報の登録まで中2日しかありません。前の段階でつまずくと、次の段階に間に合わない構造になっています。
3. 9月初旬の募集要綱を待つべき理由
要点まとめ 募集要綱を待たずに最終仕様は固めない
意見募集の結果、制度設計に影響する意見が5件反映されます。中身が動くということです。
第4回募集の意見募集は、2026年7月21日から8月3日まで実施されました。結果は次のとおりです。
| 項目 | 件数 |
|---|---|
| 意見提出者 | 25者 |
| 意見の総数 | 83件 |
| うち 募集要綱に関するもの | 53件 |
| うち 容量確保契約約款に関するもの | 30件 |
| 反映:明確化を要望する意見 | 4件 |
| 反映:制度設計に影響する意見 | 5件 |
注目すべきは「制度設計に影響する意見」が5件反映されるという点です。表現の明確化ではなく、制度の中身が動くということです。
つまり9月初旬に公表される募集要綱では、これまで検討会で示されてきた内容がさらに具体化される可能性があります。
約款第28条の「8,000円/kW」削除
もうひとつ、約款の修正が1点示されています。容量確保契約約款第28条について、LNG専焼火力の他市場収益固定額還付に関する「8,000円/kW」の記載が削除され、還付水準は引き続き検討することとされました。
これは蓄電池に直接かかる条項ではありません。ただし「他市場収益をどこまで還付させるか」という論点が未決着であることを示しています。
蓄電池も需給調整市場や卸市場からの収益を前提に事業計画を組みます。還付ルールの考え方は波及しうる論点として押さえておく価値があります。
4. 9月17日の説明会で何を聞くべきか
募集要綱の運用細目について公式に質問できる機会です。準備の質で得られるものが変わります。
制度詳細説明会は2026年9月17日に開催されます。OCCTOは2026年8月27日に「容量市場 長期脱炭素電源オークション(応札年度:2026年度)制度詳細説明会の開催のご案内について」を公表しています。
この説明会は、募集要綱の運用細目について公式に質問できる機会です。9月初旬に募集要綱が公表され、10月13日から登録が始まるという日程を踏まえると、要領の読み方に疑義を残したまま登録に進むリスクをここで減らせます。
準備として有効なのは、公表された募集要綱を先に読み、検討会でこれまで示されてきた内容との差分を整理してから参加することです。差分そのものが質問すべき箇所になります。
5. 約定結果は2027年4月頃——資金計画のタイムライン
応札から結果判明まで3か月あります。その間は「未確定を前提に」進めることになります。
応札受付は2027年1月26日に終わります。その後の約定処理・監視期間は3か月程度とされています。したがって約定結果が判明するのは2027年4月頃の見込みです。
この時間差は資金調達の設計に効きます。落札できたかどうかが分からない期間が3か月あるということは、その間の与信・条件交渉を未確定を前提に進めるということです。
資金クローズのタイムラインは、2027年4月頃の結果判明を起点に組む必要があります。逆に言えば、応札した時点で資金側の準備が終わっている案件は、結果判明後の動きが速くなります。
6. 今日から応札日までの逆算表
やることは4つです。期限はすべて確定日程から逆算しています。
| いつまでに | やること |
|---|---|
| 2026年9月15日 | 9月初旬公表の第4回募集要綱・容量確保契約約款を入手し、検討会で示されてきた内容との差分を確認する |
| 2026年9月16日 | 制度詳細説明会(9月17日)に参加登録する |
| 2026年10月10日 | 事業者情報登録(10月13〜16日)に必要な書類を洗い出して準備する |
| 2026年10月17日 | 電源等情報登録(10月19〜23日)に向けて、セル・送電端設備容量・デュレーションの仕様を確定する |
期限が最も重いのは最終行です。ここが遅れると、以降のすべての手続が連鎖的に間に合わなくなります。
7. よくある質問
長期脱炭素電源オークション第4回の応札受付はいつですか。2027年1月19日から26日までです。OCCTOが2026年9月1日の第76回 容量市場の在り方等に関する検討会に提出した資料4で、確定スケジュールとして示されました。
「9月初旬頃」に公表される予定とされています。2026年7月21日から8月3日まで実施された意見募集の結果を反映したうえで公表されます。
3段階に分かれています。事業者情報の登録が2026年10月13日から16日、電源等情報の登録が10月19日から23日、期待容量の登録が12月9日から15日です。それぞれ4日間・5日間・7日間の受付期間しかありません。
25者から83件です。内訳は募集要綱に関するものが53件、容量確保契約約款に関するものが30件でした。このうち明確化を要望する意見4件と、制度設計に影響する意見5件が反映されます。
2026年9月17日です。OCCTOは2026年8月27日に「容量市場 長期脱炭素電源オークション(応札年度:2026年度)制度詳細説明会の開催のご案内について」を公表しています。
約定処理・監視期間は3か月程度とされています。応札受付が2027年1月26日に終わるため、結果の判明は2027年4月頃の見込みです。
第28条について、LNG専焼火力の他市場収益固定額還付に関する「8,000円/kW」の記載が削除されました。還付水準は引き続き検討することとされています。
9月初旬公表の募集要綱を確認し、9月17日の制度詳細説明会に参加したうえで、10月13日からの事業者情報登録に必要な書類を9月中に揃えることです。電源等情報の登録(10月19日〜23日)までに、セル・送電端設備容量・デュレーションの仕様を確定させる必要があります。
8. 編集部の見立て
日程の公表そのものは珍しい出来事ではありません。この資料の価値は、「いつ応札するか」ではなく「いつまでに何を決め終えているか」を確定させた点にあります。
応札受付は2027年1月です。半年近く先に見えます。ところが電源等情報の登録は10月19日から23日で、そこから逆算すると仕様確定の期限は9月末です。残りは1か月弱ということになります。
もうひとつ指摘しておきたいのは、9月初旬の募集要綱公表と10月13日の登録開始のあいだが約1か月しかないことです。制度設計に影響する意見が5件反映されるということは、要綱を読んでから対応を変える余地がその1か月しかないという意味でもあります。9月17日の説明会が実務上ほぼ唯一の確認機会になるのは、この窮屈さのためです。
約款第28条の「8,000円/kW」削除は、直接には蓄電池の話ではありません。ただし他市場収益の還付水準という論点が第4回の時点でも決着していないことは、収益モデルの前提が今後動きうることを示しています。感度分析の対象として頭の隅に置いておく価値はあります。
9. まとめ
OCCTOは2026年9月1日の第76回 容量市場の在り方等に関する検討会 資料4で、長期脱炭素電源オークション第4回の全日程を確定させました。制度詳細説明会9月17日、事業者情報の登録10月13〜16日、電源等情報の登録10月19〜23日、期待容量の登録12月9〜15日、応札受付2027年1月19〜26日、約定処理・監視期間は3か月程度で、結果判明は2027年4月頃の見込みです。募集要綱と容量確保契約約款は9月初旬頃に公表される予定で、25者83件の意見のうち明確化要望4件・制度設計に影響する意見5件が反映されます。約款第28条ではLNG専焼火力の他市場収益固定額還付「8,000円/kW」の記載が削除されました。実務の関門は10月の登録3段階で、受付の窓は4〜7日間しかありません。9月中に案件仕様を確定させることが応札への最短経路です。
10. 出典(一次情報)
- 電力広域的運営推進機関 第76回 容量市場の在り方等に関する検討会(2026年9月1日 13:30〜15:30・Web開催/資料掲載開始 2026年8月26日)https://www.occto.or.jp/iinkai/youryou_kentoukai/76.html
- 同 資料4「長期脱炭素電源オークション募集要綱(応札年度2026年度)に関する意見募集の結果について」(PDF)https://www.occto.or.jp/assets/iinkai/youryou_kentoukai/76/youryou_kentoukai_76_04.pdf
- 電力広域的運営推進機関「容量市場 長期脱炭素電源オークション(応札年度:2026年度)制度詳細説明会の開催のご案内について」(2026年8月27日)https://www.occto.or.jp/news/market-board_market_oshirase_2026_260917_youryou_longax_setsumeikai_annai_1.html
11. 発行・監修
出典: BESS media(株式会社エコ革)
https://bessnews.jp/institutional/proffessional/4626603102002/
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