櫻貿易株式会社
制度・政策・審議会中級

東京都の系統用大規模蓄電池助成、令和8年度は経費の3分の2以内・上限20億円。設置は東京電力管内なら都外も対象

東京都の「再エネ導入拡大を見据えた系統用大規模蓄電池導入支援事業」の令和8年度版リーフレットが、2026年6月15日に事業ページで公開された。窓口は東京都環境公社のクール・ネット東京である。電力系統に直接つなぐ大型の蓄電池に、設備費の一部を助成する。助成額は助成対象経費の3分の2以内、上限20億円。国などの補助金と重ねても合計で3分の2を超えない。申請できるのは都内に本店か支店を持つ法人で、設備は東京電力管内の系統に直接接続するものに限られる。設置場所を都内に限る規定はなく、令和7年度に交付が決まった15件のうち11件は都外の案件だった。令和8年度の交付申請は9月1日から30日まで。審査は先着順ではなく、採点で交付先を決める。

読了目安:約10分対象読者:中級(開発事業者・投資家 必読。東京電力管内で系統用蓄電池を計画する事業者、出資を検討する投資家)種別:自治体の助成事業の解説

要点まとめ

何が起きたか:東京都環境公社(クール・ネット東京)が2026年6月15日、系統用大規模蓄電池導入支援事業の令和8年度版リーフレットと、5月19日の事業説明会の資料を公開した。予算額は令和8年度130億円。

なぜ重要か:助成は経費の3分の2以内・上限20億円で、国の補助と重ねても合計3分の2まで。設置場所は東京電力管内であればよく、都内の設置は採点で加点される。審査は先着順ではなく、高圧6件・特別高圧5件の採択を予定する。

何をすべきか:交付申請の時点で一般送配電事業者の接続検討回答が要る。案件の連系スケジュールと、制御機器のJC-STAR★1の取得状況を先に確かめる。

令和8年度版リーフレットで示された制度の骨格

この事業は2022年9月に始まった東京都の助成制度で、実施要綱は東京都が定めている。目的は、東京電力管内の電力系統に直接接続する大規模蓄電池の導入を進め、再エネの導入拡大を見据えた調整力として安定供給に役立てること。あわせて、電力市場を通じて調整力を出すことで、電力需要を最適化する取組を後押しするとしている(実施要綱 第1条)。

お金の流れは基金型である。東京都が東京都環境公社に出えんし、公社がその出えん金で基金をつくり、そこから事業者に助成する(実施要綱 第9条、事業説明会資料 p.4)。交付要綱は公社が定めており、申請の窓口も公社のクール・ネット東京になる。令和8年度の予算額は130億円と示された(事業説明会資料 p.6)。

リーフレットは2ページの概要版で、事業ページの「お知らせ」には2026年6月15日付で「令和8年度版のリーフレットを公開しました」「令和8年5月19日の事業説明会資料を公開しました」とある。数字と要件を表にまとめた。

項目令和8年度の内容根拠
助成対象事業者都内に登記簿上の本店又は支店を有している法人(一般送配電事業者を除く)リーフレット p.1・実施要綱 第5条
助成対象設備東京電力管内の電力系統に直接接続する蓄電システム。系統側への定格出力1,000kW以上リーフレット p.1〜2・実施要綱 第6条
助成率・上限助成対象経費の3分の2以内(EV電池を二次利用する場合は4分の3以内)。上限20億円リーフレット p.1・実施要綱 第8条
併給国等の助成金と併給する場合でも合計3分の2以内リーフレット p.1
事業期間令和8年度から令和16年度まで(令和8年度申請分)。助成金の申請は令和10年度までリーフレット p.1
令和8年度の交付申請期間令和8年9月1日〜9月30日17時必着リーフレット p.2
予算額130億円(令和8年度)事業説明会資料 p.6
申請できる事業者は都内に本店又は支店を持つ法人、対象設備は東京電力管内の系統に直接接続する系統側定格出力1,000kW以上の蓄電システム、助成額は経費の3分の2以内で上限20億円であることを示す図。
図1:令和8年度の制度の骨格。出典=令和8年度版リーフレット、実施要綱 第5条・第6条・第8条、事業説明会資料 p.61。作図=BESS NEWS編集部。

「申請は令和10年度まで」は、令和8年度に出した申請を令和10年度まで出し直せるという意味ではない。実施要綱 第10条は、交付申請の募集期間を令和6年度から令和10年度までと定めている。説明会資料も「募集は予算の範囲内で毎年度行います」と書く(p.6)。令和8年度の受付は9月の1か月で、令和9年度・令和10年度にも募集がある、という読み方になる。

事業期間が令和16年度までと長いのは、系統への接続工事が長引くことへの対応である。説明会資料は、一般送配電事業者が行う接続工事の長期化に合わせ、事業期間を約9年に延ばしたと説明している(p.6)。

設置は都外でもよい。都内なら採点で加点

「東京都の助成」と聞くと、都内に置く蓄電池が対象だと考えがちである。要件を読むと、都内であることを求められているのは事業者の側だ。都内に登記簿上の本店か支店を持つ法人であること(実施要綱 第5条)。設備の側は「東京電力管内の電力系統に直接接続する設備」であればよい(同 第6条)。実施要綱は「東京電力管内」を、都内を管轄する一般送配電事業者の供給区域内と定義している(第1条)。

ただし、都内に置くほうが有利にはなる。採点審査の「地域性」の項目に「助成対象設備の設置場所が東京都内である場合には加点する」とある。同じ項目で、系統の混雑緩和に特に寄与する場合も加点される(事業説明会資料 p.61)。

設備の要件はほかにもある。特定の発電設備に付随して系統につなぐ設備は対象外で、再エネ発電所の併設蓄電池はここで外れる。系統側への定格出力は1,000kW以上が原則だ。同じ引込線の場所に複数の蓄電システムを新しく置き、合計が1,000kW以上になる場合も対象になる(実施要綱 第6条)。未使用品であることも要件だが、EVの駆動用だった電池モジュールを組み込んだ未使用の蓄電システムは認められる。

令和7年度は15件・約133.8億円が交付決定

公社が2026年1月20日時点で公表した令和7年度の交付決定一覧には、15件が並ぶ。蓄電池の総容量は758.9MWh、総出力は187.8MWである。交付決定額を編集部で足し合わせると、約133.8億円になった。上限の20億円で決まった案件は2件あった。

設置場所件数市町村
東京都4件八王子市3件、青梅市1件
群馬県4件伊勢崎市、邑楽町、桐生市、渋川市
埼玉県3件坂戸市、熊谷市、川越市
千葉県2件四街道市、佐倉市
栃木県1件市貝町
静岡県1件裾野市

15件のうち都内は4件で、残る11件は関東各県と静岡県の案件だった(一覧の「設置場所」欄を編集部が都県別に数えた)。令和7年度の要件は令和8年度と一部違う。たとえば、制御システムのJC-STAR★1取得は令和8年度からの要件である(説明会資料 p.66)。それでも、都外の案件が多数を占めた実績は、立地を選ぶうえで参考になる。

助成額の計算。国の補助と重ねても合計3分の2

助成金額は、税抜きの助成対象経費に3分の2を掛けた額で、一つの助成事業につき20億円が上限になる。EVの駆動用だった電池モジュールを二次利用した蓄電システムなら、掛け率は4分の3になる(実施要綱 第8条)。千円未満は切り捨てる。

国や他の自治体の補助と組み合わせる場合の扱いも決まっている。実施要綱 第8条2項は、国又は他の地方公共団体から補助金を受ける場合、上の計算で出した額からその補助金の額を差し引くと定める。説明会資料はこれを式で示した(p.34)。

{助成対象経費×(2/3又は3/4)}- 国等補助金

— 令和8年度事業説明会資料 p.34

つまり、国の補助を先に受けても、都の分が減るだけで、合計の助成率が3分の2を超えることはない。リーフレットも「国等の助成金と併給する場合でも、合計3分の2以内」と書く。一方、都・公社・区市町村が都の資金を原資として出す助成金とは、経費が重なる限り併給できない(説明会資料 p.30、実施要綱 第4条)。

上限に届く経費の水準は、計算で出せる。20億円を3分の2で割り戻すと、助成対象経費30億円で上限に達する(EV電池の二次利用品なら約26.7億円)。それを超える部分は自己負担になる(この段落は実施要綱 第8条からの編集部の計算)。

経費の範囲にも注意が要る。説明会資料が助成対象外と明記している経費は次のとおり(p.22〜30)。

  • 系統受変電設備(昇圧変圧器・主変圧器等)、保護継電器、開閉器等の所内設備、連系工事に関わる費用
  • 消防システムに関わる費用
  • 土地の取得・賃借、土地造成・整地・地盤改良、外構工事
  • 基本設計費と事前調査費(実施設計費は対象)
  • 公社が交付決定をした日より前に契約した経費

蓄電池部、BMS、PCS、空調・筐体・フェンスなどの付帯設備、必要最低限の機械基礎工事は対象に入る。系統側の受変電と連系工事が外れるため、事業費の総額に3分の2を掛けた額がそのまま助成になるわけではない。

申請の流れ。接続検討の回答がない案件は受け付けられない

リーフレットの2ページ目は、申請の流れを13の段階で示している。最初の2つは助成の手続きではなく、系統連系の手続きだ。事業者が一般送配電事業者に接続検討を申し込み、その回答を受け取る。リーフレットは「交付申請時までに、一般送配電事業者から接続検討回答が得られている必要があります」と注記する。

接続検討の回答、9月1日から30日17時必着の交付申請、要件審査と採点審査による交付決定、交付決定後の工事と2035年3月30日締切の実績報告という、令和8年度申請の流れと関門を示す図。
図2:令和8年度申請の流れと関門。出典=令和8年度版リーフレット p.2、事業説明会資料 p.8・p.36・p.48・p.50・p.81。作図=BESS NEWS編集部。

この要件は厳しく運用される。説明会資料は、一般送配電事業者の都合で回答が遅れた場合でも、交付申請時までに回答を得ていなければ申請書類不備となり受け付けない、と書いた(p.8)。接続検討の申込みが書類不備などで受け付けられるまでに時間がかかり、回答の時期が後ろにずれた場合も同じ扱いになる。

回答書についても確認項目が並ぶ(p.9)。連系時期が事業期間内であること、申請日に回答書が有効期限内であること、回答書にもとづく接続契約の申込みや工事費負担金契約などを済ませていること。回答書の名義が助成対象事業者でない場合は、発電量調整供給契約の地位の移転など、追加の条件を満たす必要がある。

交付申請は令和8年9月1日から9月30日17時必着で、公社の電子申請システムに記録された時刻で判断する。受理とは、有効な添付書類がすべてそろい、審査できる内容であることを公社が確認することで、不備があれば受理されない(説明会資料 p.36)。受理できなかった場合は受領日から5営業日以内に通知があり、期間内に出し直せば受理される。締切の直前に出して不備を指摘されると、出し直しが間に合わないおそれがある。

交付決定を受けた後にも縛りがある。

  • 交付決定の前に工事契約や着工をしてはいけない(リーフレット p.2)。決定前に契約した経費は助成対象外になる(交付要綱 第6条)
  • 工事・系統連系・支払いは、交付決定年度から数えて9年目までに完了させる。令和8年度申請分の実績報告の締切は令和17年(2035年)3月30日17時必着(リーフレット p.2)
  • 取得した設備は処分制限期間6年間、目的外の使用や譲渡ができない(交付要綱 第29条)
  • 実績報告書を出した年度の翌年度から3か年度、設備の運用データと活用状況を、各年度の翌年度5月末日までに報告する(交付要綱 第11条)
  • 都の要請に応じ、電力需給ひっ迫時に東京電力管内へ電気を供給するよう努める(同 第11条、リーフレット p.2)

審査は先着順ではない。要件審査と採点審査

予算に限りがある助成金は先着順だと受け止められることが多い。この事業は違う。説明会の質疑で「申請額が予算額を超過した場合、その時点で受付は終了しますか」と問われ、公社は「申請期間中(令和8年9月1日~令和8年9月30日)は、予算額にかかわらず申請を受け付けております」と答えた(説明会資料 p.81)。

審査は2段階になる。まず書類がそろっているかを確かめ、次に実施要綱・交付要綱と要件審査項目表に照らして要件を審査する。要件をひとつでも満たさない案件は、採点審査に進めない。要件を満たした案件は、外部有識者による審査委員会の採点結果を踏まえて交付決定される(説明会資料 p.48・p.51)。交付決定件数は、系統側の定格出力規模に応じて高圧6件、特別高圧5件を予定するとされた。実際の件数は申請状況や採点の状況で変わりうる、とも書かれている(p.50)。

要件の中で、開発事業者が早めに確かめておきたいものを挙げる。

  • 需給調整市場か容量市場での取引が必須。卸電力市場や相対契約だけの事業計画は対象にならない(交付要綱 第3条)
  • 参入を想定するすべての市場取引について、申請日の時点で経験を持つこと。事業者自身に経験がなければ、経験のある事業者を共同申請者にする(説明会資料 p.10〜11)
  • 許認可の取得や住民説明会などで、地元住民の十分な理解が得られていること(交付要綱 第3条)
  • BMS・PCS・EMSなど制御システムの主要な構成製品が、JC-STAR制度の★1を取得していること。令和8年度に加わった要件で、申請中の製品は認められない(説明会資料 p.19・p.66・p.79)
  • リチウムイオン電池は、類焼試験への適合を示す第三者機関の証明書を出せること(p.20)

採点審査の項目は、工期の妥当性、活用電力率、ビジネスモデルの構造と実現性などである。加点項目として、最大受電電力で6時間以上連続して充電又は放電できる設備、本事業や都の類似事業で交付決定を受けたことのない新規事業者、都内の設置、周辺環境への配慮などが並ぶ(説明会資料 p.57〜63)。1社が複数の案件を申請した場合、採点で2件目以降は調整される。蓄電所が都内にある場合は、この調整の対象外になる(p.62)。

立場ごとに確かめること

立場確かめること根拠
開発事業者接続検討回答の取得時期と有効期限が、令和9年度以降の交付申請期間に間に合うか。連系時期が事業期間内に収まるか交付要綱 第3条・説明会資料 p.8〜9
開発事業者採用予定のBMS・PCS・EMSがJC-STAR★1を取得済みか。リチウムイオン電池の類焼試験の証明書を出せるか説明会資料 p.19〜20
開発事業者需給調整市場か容量市場に参入する計画か。市場取引の経験がある共同申請者を立てられるか交付要綱 第3条・説明会資料 p.10〜11
投資家収支計画が、受変電設備・連系工事など助成対象外の経費を含めた総事業費で組まれているか。国の補助を前提にしている場合、都の助成が差し引かれることを織り込んでいるか実施要綱 第8条・説明会資料 p.29〜30・p.34
投資家SPCの体制と出資比率が交付申請時点で確定しているか。処分制限期間の6年間は原則として変えられない説明会資料 p.76〜77・交付要綱 第29条

需給調整市場の商品と収益の仕組みは、入門記事「需給調整市場(EPRX)入門【BESS向け】」にまとめている。

2026年10月4日の追記

2026年10月4日に事業ページを確認したところ、令和8年度の交付申請期間(9月1日〜9月30日)は終わり、ページには「受付終了」と表示されていた。実施要綱上、交付申請の募集は令和10年度まで続く。令和9年度の募集日程は、この時点の事業ページには載っていなかった。

よくある質問

Q1. 都外に設置する蓄電池も対象になりますか。
なります。実施要綱が都内であることを求めているのは事業者の側で、都内に登記簿上の本店又は支店を持つ法人であることです。設備は東京電力管内の電力系統に直接接続するものであれば、設置場所を都内に限る規定はありません。令和7年度に交付決定された15件のうち11件は都外の案件でした。ただし採点審査では、設置場所が都内の場合に加点されます。
Q2. 国の補助金と併用できますか。
併給はできますが、合計の助成率は3分の2以内に収まります。実施要綱第8条は、国又は他の地方公共団体から補助金を受ける場合、都の助成金額からその補助金の額を差し引くと定めています。事業説明会資料の式は「助成対象経費×(2/3又は3/4)−国等補助金」です。都・公社・区市町村が都の資金を原資として出す助成金とは、経費が重なる限り併給できません。
Q3. 先着順ですか。予算額に達したら受付は締め切られますか。
先着順ではありません。事業説明会の質疑で公社は、申請期間中(令和8年9月1日〜9月30日)は予算額にかかわらず申請を受け付けると答えています。受理された申請は要件審査を経て、外部有識者による審査委員会の採点結果を踏まえて交付決定されます。令和8年度は高圧6件・特別高圧5件の採択を予定しています。
Q4. 令和8年度に申請できなかった場合、次の機会はありますか。
実施要綱第10条は、交付申請の募集期間を令和6年度から令和10年度までと定めており、事業説明会資料も募集は予算の範囲内で毎年度行うとしています。2026年10月4日の時点で、令和9年度の募集日程は事業ページに載っていませんでした。
Q5. 系統側の定格出力が1,000kWに届かない蓄電池は対象外ですか。
1台では届かなくても、電力系統からの引込線が同じ場所で複数の蓄電システムを新しく設置し、系統側の定格出力の合計が1,000kW以上になる場合は対象になります。特定の発電設備に付随して系統に接続する設備は、出力にかかわらず対象外です。
Q6. 交付決定の前に工事契約を結んでもよいですか。
いけません。リーフレットは交付決定前の工事契約・着工はできないと明記しており、交付要綱第6条も、公社が交付決定をした日の前に契約したものに係る経費を助成対象経費としないと定めています。
Q7. 需給調整市場に参加しない事業計画でも対象になりますか。
対象になりません。交付要綱第3条は、卸電力市場・需給調整市場・容量市場・相対契約などの取引を通じた事業であることを求め、そのうち需給調整市場か容量市場での取引を必須としています。参入を想定するすべての市場取引について、申請日の時点で経験を持つ事業者であるか、経験のある事業者を共同申請者にする必要もあります。

編集部の見立て

  1. この助成の効き方は、助成率よりも「国の補助と重ねても合計3分の2」の一文で決まる。国の補助を先に確保しても、手取りの助成総額は増えない。案件ごとに、国と都のどちらに申請するのが手続きと時間の面で有利かを比べることになる。
  2. 立地の自由度は思ったより大きい。事業者が都内に本店か支店を持てば、東京電力管内の都外の用地でも申請できる。令和7年度の15件のうち11件は都外だった。都内の設置は加点されるが、用地と系統の空きを優先して都外を選ぶ判断は十分に成り立つ。
  3. 関門は申請書よりも前にある。接続検討回答は一般送配電事業者の都合で遅れても救済されず、JC-STAR★1は取得済みでなければならない。令和9年度以降の募集を狙うなら、この2点の段取りを今年度のうちに始めておきたい。

編集体制と事実確認プロセス

BESS NEWSの記事はこう作っています

  • BESS NEWSは一次情報主義を採ります。官公庁・自治体・その外郭団体・一般送配電事業者などが自ら公表した文書とページのみを出典とし、業界紙・ニュースサイト・プレスリリース配信の二次情報は出典に用いません。
  • 本稿は、クール・ネット東京の事業ページに掲載された令和8年度版リーフレット(PDF、2ページ)、実施要綱(4ページ)、交付要綱(17ページ)、令和8年度事業説明会資料(82ページ)、令和7年度交付決定一覧(1ページ)を2026年10月4日に取得し、本文と照合しました。リーフレットは文字の抽出に加えてページ画像を描画し、申請の流れの図を目で確認しました。
  • リーフレットの公開日は、事業ページの「お知らせ」の2026年6月15日付の記載によります。PDFのファイル名には20260604の日付が入っていますが、本稿は公社が示した公開日を採りました。
  • 令和7年度の交付決定額の合計(約133.8億円)と都県別の件数は、交付決定一覧の各行を編集部が集計したものです。上限に届く経費の水準(30億円)は、実施要綱 第8条の式から編集部が計算しました。
  • 受付終了の状況は、2026年10月4日に取得した事業ページの表示によります。編集部の見立ては一次情報にもとづく解釈で、確定的な見通しではありません。

数値照合表

本文に出した主要な数値と事実を、一次情報の該当箇所と1対1で対照した表である。

#本文の数値・事実一次情報の記載出典(該当箇所)
1助成率 3分の2以内・上限20億円「助成対象経費の3分の2以内」「助成上限額 20億円」リーフレット p.1
2上限額と助成率の定め「一の助成事業につき、2,000,000,000円を上限額とし、助成対象経費の合計額…に3分の2を乗じた額」実施要綱 第8条(p.3)
3EV電池の二次利用は4分の3以内「電動車の駆動用等に使用された蓄電池モジュールを2次利用し…4分の3を乗じた額」実施要綱 第8条(p.3)
4国等と併給しても合計3分の2以内「国等の助成金と併給する場合でも、合計3分の2以内」リーフレット p.1
5国等補助金は差し引く「{助成対象経費×(2/3又は3/4)}- 国等補助金 となります」事業説明会資料 p.34
6事業者は都内に本店又は支店を持つ法人「都内に登記簿上の本店又は支店を有している法人であること。ただし、一般送配電事業者を除く」実施要綱 第5条(p.2)
7系統側定格出力1,000kW以上「電力系統側への定格出力が 1000kW 以上の設備であること」(複数設備の合計の特例あり)実施要綱 第6条(p.2〜3)
8事業期間 令和8〜16年度・申請は令和10年度まで「令和8年度から令和16年度まで(令和8年度申請分)」「助成金の申請は令和10年度まで」リーフレット p.1
9募集期間 令和6〜10年度「助成金の交付申請の募集期間は、令和6年度から令和10年度までとする」実施要綱 第10条(p.3)
10予算額 130億円「【予算額】130億円(令和8年度)」事業説明会資料 p.6
11交付申請 9月1日〜9月30日17時必着「令和8年9月1日〜9月30日17時必着」リーフレット p.2
12実績報告の締切 令和17年3月30日「令和8年度申請の実績報告締切:令和17年3月30日17時必着」リーフレット p.2
13接続検討回答が交付申請時までに必要「交付申請時までに、一般送配電事業者から接続検討回答が得られている必要があります」リーフレット p.2
14回答が遅れても受付されない「一般送配電事業者の都合により接続検討の回答が遅れた場合…であっても…申請書類不備となり受付できない」事業説明会資料 p.8
15需給調整市場か容量市場が必須「イ又はウでの取引は必須とする」(イ 需給調整市場、ウ 容量市場)交付要綱 第3条(p.1〜2)
16採択予定 高圧6件・特別高圧5件「高圧:6件 特別高圧:5件」事業説明会資料 p.50
17予算額にかかわらず期間中は受付「申請期間中(令和8年9月1日~令和8年9月30日)は、予算額にかかわらず申請を受け付けております」事業説明会資料 p.81
18都内設置は加点「助成対象設備の設置場所が東京都内である場合には加点する」事業説明会資料 p.61
196時間以上の連続運転で加点「最大受電電力にて充電又は放電を6時間以上連続運転できる設備である場合は加点する」事業説明会資料 p.63
20JC-STAR★1が令和8年度の新要件「JC-STAR制度における★1を取得していること」(令和7年度は「設定なし」)事業説明会資料 p.19・p.66
21処分制限期間 6年間「取得財産等については、処分制限期間6年間」交付要綱 第29条(p.10)
22活用状況の報告 3か年度「翌年度から起算して3か年度は、助成対象設備の運用データ及び活用状況について…5月末日までに」交付要綱 第11条(p.5)
23令和7年度 15件・758.9MWh・187.8MW一覧のNo.1〜15、「蓄電池総容量[MWh] 758.9」「総出力[MW] 187.8」令和7年度交付決定一覧 令和8年1月20日時点
24令和7年度の交付決定額 合計約133.8億円・上限20億円は2件15件の交付決定額の合計 13,379,058,000円(編集部集計)。2,000,000,000円が2件令和7年度交付決定一覧 交付決定額欄
25令和7年度 都内4件・都外11件設置場所欄:東京都4件(八王子市3・青梅市1)、群馬県4、埼玉県3、千葉県2、栃木県1、静岡県1(編集部集計)令和7年度交付決定一覧 設置場所欄
26リーフレット公開 2026年6月15日お知らせ「2026.06.15 令和8年度版のリーフレットを公開しました」事業ページ 2026年10月4日取得
27令和8年度の受付終了事業ページの表示「受付終了」事業ページ 2026年10月4日取得

出典(一次情報)

  1. 公益財団法人東京都環境公社 東京都地球温暖化防止活動推進センター(クール・ネット東京)「令和8年度版 再エネ導入拡大を見据えた系統用大規模蓄電池導入支援事業」リーフレット(2026年6月15日 公開。全2ページ)
  2. クール・ネット東京「令和8年度事業説明会資料」(2026年5月19日の説明会資料。2026年6月15日 公開。本稿はp.4〜81を参照)
  3. 東京都「再エネ導入拡大を見据えた系統用大規模蓄電池導入支援事業実施要綱」(令和8年1月30日改正・同年4月1日施行。2026年4月1日 公開)
  4. 東京都環境公社「再エネ導入拡大を見据えた系統用大規模蓄電池導入支援事業助成金交付要綱」(令和8年3月27日改正。2026年4月1日 公開)
  5. クール・ネット東京「令和7年度 交付決定一覧」(令和8年1月20日時点。2026年1月20日 公開)
  6. クール・ネット東京「再エネ導入拡大を見据えた系統用大規模蓄電池導入支援事業」事業ページ(2026年10月4日 取得)

※二次情報(業界紙・ニュースサイト・プレスリリース配信)は出典に用いていません。出典6は随時更新されるページで、本稿は取得時点の掲載にもとづきます。各資料の公開日は出典6の「お知らせ」欄の記載によります。

出典: BESS media(株式会社エコ革)
https://bessnews.jp/institutional/standard/4618802102001/

本記事は BESS media の転載条件(出典明記のうえ全文転載可)にもとづき転載しています。 記事内容の著作権は転載元に帰属します。

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